kiyokaのブログアーカイブ

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「本」カテゴリの記事

TAPL 型システム入門

型システム入門 -プログラミング言語と型の理論- 著者: Benjamin C. Pierce Amazonで見る

BOOKSCAN(ブックスキャン)で本をスキャンしてもらった

BOOKSCAN(ブックスキャン)で本をスキャンしてもらった。 スキャンが完了した本はこんな感じで本棚に半年置いてくれる。 1ヶ月約1万円で50冊までスキャンしてくれるプレミアム会員になった。1ヶ月だけだけど。 それにしてもマニアックな本ばっかりあるなぁ。 ここには約30冊ある。OCRオプションを付けているが、どれくらいのサイズになるかが気になる。 これからサイズを計算してみる予定。 KindleのPersonal Documentスペースには何冊入る計算なのかがポイントだな。

昭和16年夏の敗戦

よくぞここまで取材したなぁという感想を持った。 昭和16年夏の敗戦 著者: 猪瀬 直樹 Amazonで見る なんというか、第二次世界大戦当時とは違うと思いたいけれど、この本を読む限り、今の日本もあまり変化してないと考えさせられる。 空気という見えない力が働いて、誰も大きな流れを止めることはできない現実。

「ビッグデータを征す クラウドの技術 Hadoop&NoSQL」を読んだ

NoSQL(分散KVS)関連の仕組みがよくまとまっている。いいぞこれ。 ビッグデータを征す クラウドの技術 Hadoop&NoSQL 著者: ASCII.technologies Amazonで見る NoSQLの部分はHBaseとCassandoraが中心に解説してあるのだけど、原理から教えてくれるので、他の分散KVSがどういうものか検討が付くようになる。 CAP定理についてここまで平易に書かれているものは無いような気がする。 おかげで、Amazon DynamoDBがどういう位置付けでどういう用途に向いているかも間接的にわかった。 もし、自分のように運用まで手がまわらなくて、でもHbaseやCassandoraのような本格的な分散KVSを使いたい場合はDynamoDBに頼るのが良いのだろうと思った。 今後NoSQLをウォッチしていきたい人は一度読んでおくことをお薦めする。

読んだ本など

ちょっとミーハーなやつも混ざっているけど…

MongoDB: The Definitive Guide 読了

MongoDB 著者: The Definitive Guide: Kristina Chodorow, Michael Dirolf Amazonで見る やっと読み終わった。 過去のエントリを見ると11月ごろから読んでいたのがわかる。 2011-11-03本*MongoDB MongoDB: The Definitive Guide

MongoDB: The Definitive Guide

この本いいよ。 第二版が出るらしいのだけど、待てないので第一版を買った。 当初WebブラウザでSafari Books Online上の電子書籍を読んでいたのだけど、疲れるので紙の書籍にした。電子書籍リーダー持ってないし。 MongoDB: The Definitive Guide 著者: Kristina Chodorow, Michael Dirolf Amazonで見る MongoDBを本格的に使おうと思ってこの本にした。本格的に使うなら、最初からこの本を読み通しておくべきだろうと。 MongoDBのコミッター(10genのエンジニア)も著者に入っているので、なぜこういう設計になっているのかというところも説明してくれている。 実際にサーバー側の内部を知っているものでないと、このような解説はできないだろう。 MongoDBサーバーの設計ポリシーや実装上のトレードオフを最初から理解しておくことは重要だと思う。結果、MongoDBの適用範囲を間違えなくて済む。 トレードオフがわからないままだと、「ここは設計上律速するはずなので、部分的にmemcaced使っとこか」というようなアプリケーションのトレードオフの判断ができない。

Coders at Work 読了

読んだ。楽しすぎ。 Coders at Work プログラミングの技をめぐる探求 著者: Peter Seibel Amazonで見る 一流プログラマのインタビュー集だ。 この本に登場するような一流は私達凡人とは違う世界に住んでいるようだ。業界がそもそも違うというのもある。破天荒。多様。アウトロー。 なんか自分の仕事を否定されているようで辛い。 SIerでマネージャやっている人は、特に自分の仕事がえらく否定されているように感じるかもしれない。 まあ、マネージャにはリーチしない本なので心配に値しないと思うが。

2歳児はフェイスブックのCEOマーク・ザッカーバーグをどう見ているか

フェイスブック 若き天才の野望 著者: デビッド・カークパトリック Amazonで見る

「言語設計者たちが考えること」の再読

言語設計者たちが考えること 著者: Federico Biancuzzi, Shane Warden Amazonで見る PealのLarry Wallの章と、RubyのMatzの章を再度読んだ。 言語デザインの楽しさを再認識した。有意義でかつ楽しい。お金もかからず、知的好奇心を満たしてくれる最高の遊びだと思う。仕事では役に立たないけど… 私のようにSchemeのような仕様が既に決まっている言語の処理系を作るだけでも楽しいが、言語をデザインする作業も楽しいだろうなと想像する。 時々は、こういう本を読んで、単ならうScheme処理系の開発というレベルから一段引いて、言語デザインレベルから言語を考えることも必要だなと思う。 そのためには、Schemeの仕様に囚われずに、どんな機能が有用かを考える癖も付けていきたい。 Haskellとかも本格的に使い込んでHaskellの良い点を理解する時間を取る頃合いかなぁ。

処理系開発者は「言語設計者たちが考えること」を読もう

言語設計者たちが考えること 著者: Federico Biancuzzi, Shane Warden Amazonで見る 処理系開発者は絶対読んで後悔しないと思う。とにかくどのページを読んでも楽しく、深い。 言語をデザインしている人なら読んでいるに違いないよね。そんな本。 もちろん、言語マニアでなくてもプログラミング経験者なら誰でも楽しめると思う。 どの言語開発者のインタビューもいいのだが、特にLarry Wallが凄い。Perl 6がここまで高い目標に向かって設計されようとしているのかと感心した。 Perlのデザインに賛同しない人でも読んで驚くと思う。例えば正規表現のリファクタリングの話とかは凄い。誰もそこまでやらんだろう。 正規表現のパターンマッチを拡張するために多くのメタ文字が割りあてられてきたため、ユーザーがどれがメタ文字か覚えられなくなっている問題に対してこう話している。 P.410から引用 Unix文化が初めて正規表現構文を発明したときは、メタ文字はほんの少しだ けだったので、簡単に覚えることができました。パターンマッチにより多く の機能を付け加えていくに従い、メタ文字として使うASCII記号文字の数を増 やしたプログラムもあれば、かつては正規表現と認められていなかった長い 文字列を正規表現に採用して後方互換性を維持しようとしたプログラムもあ りました。これでは無理もありませんが、結果はひどいものでし た。…(略)… 混乱したユーザは正規表現の中ではどんな記号文字であっても バックスラッシュをつけてしまうかもしれません。どの文字が実際にメタ文 字だったか覚えられないからです。Perl 6では、パターンマッチの構文にリ ファクタリングをかけていくにつれて、ASCII記号の大半が何かしらの形です でにメタ文字として使われていることに気がつきました。そこで、我々はア ルファベットでも数字でもないすべての文字をメタ文字として予約し、プロ...

テスト駆動開発入門

大阪府立図書館から借りた。 テスト駆動開発入門 著者: ケント ベック, Kent Beck, 長瀬 嘉秀, テクノロジックアート: 本 Amazonで見る Amazonの書評では、翻訳が酷いので原文で読んだほうが良いと買いてあったのだけど、翻訳自体は文章のリズムがかなり悪い所を除けばそれほど悪いところは無く、普通に読めると感じた。 この本は、テスト駆動開発(テストファーストとリファクタリングの繰りかえし)を一歩づつ具体的な手順を踏んで進めていくという流れで書いてあるので、サンプルコード部分に間違いが無ければそれほど問題ないだろう。 ときかくKent Beckのテストのグリーンの状態を維持しながらコード変更していく気概がわかって良い。 良くも悪くも、なるべく手順を省略せず、現場でテスト駆動開発を実践したらどうなるかというのを、愚直に解説してあるのが良い。 手元に置いておいて、迷ったら何度も参照しながら使う本だと思う。 テストファーストが重要なのは頭ではわかっていても、実際にやってみると正しい手順通りやるのは難しく、臨機応変にテストを後回しにしたりして容易にテストファーストのレールから外れて作業してしまいがちだ。 この本は正しい手順を確認しながらテストファーストを体得するのに有用な本だと思う。

小さなチーム、大きな仕事

図書館で借りた。最近は近隣の図書館(大阪府立図書館など)からも探して貸してくれるので便利になった。 小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則 著者: ジェイソン フリード, デイヴィッド・ハイネマイヤー ハンソン Amazonで見る この本を読んで、ビジネス用途のアプリサイトを作ってみたいと本気で思った。勿論それで儲けることができ、うまくいけば生活できるようなものを想定している。 一番の収穫は、自分がビジネスについて勘違いをしていたことに気づかさせてくれた事。 「どんな良いビジネスアプリケーションサイトを作っても、大手がそのうちクローンを作ってきて自分の弱小サイトなんか潰される」とぼんやり思っていたけど、その不安は杞憂だと分かったこと。 そう。数人で回しているサイトのクローンを大手が作ろうコスト構造が違うので無理なんだよな。 自分も中堅のソフトウェア開発企業にいて、肌感覚で知っているけれども、中堅以上の企業というのは管理費やら何やらで弱小企業がやっているアプリのクローンを作っても決して利益が出せない宿命なのだ。 そうそう、今の時代、クラウドがあるので個人もしくは数人で回すというのはアリというより、むしろ有利な時代になってきたのかもしれん。

『計算論 計算可能性とラムダ計算』を借りる

図書館で借りれた。別の市町村にしかなかったので、図書館が又貸ししてくれた。 そのおかげで、2週間での返却制限が付く。

初めての人のためのLISP<増補改訂版> 読了

初めての人のためのLISP </a> </h3> 著者: 竹内 郁雄 Amazonで見る </div> </div> 深い本。 この分量で、Lispのミクロで見た視点と、マクロで見た視点(俯瞰した視点)の両方を楽しく見せてくれるすばらしい本だ。 マイ処理系を実装しながら読むと、もっとリファクタリングしたくなってくる。 例えば、現在の*[Nendo*]は read eval print loop (通称repl) がRubyで書いてあるのだけど、ちゃんとLispで ``` (loop (write (eval (print)))) ``` というコードにしてしまいたいと思った。 おそらく、少しのリファクタリングで直せるだろうし、プログラムの見通しも良くなりそう。

Hadoop本を読む

Hadoop 著者: Tom White, 玉川 竜司, 兼田 聖士 Amazonで見る 翻訳者の玉川さんにいただいた本。 まだ全部読んでいない。 結構、分厚い本だ。 ある程度読み進んでは、実際に動かしてみてという繰返しで学習しないと、MapperとReducerの作りかたがパッと思い浮かぶまでにはならなさそう。 実際に、14章のケーススタディを読みながら手を動かして実験するのが学習が早そうに感じた。

プログラミングClojureを読む(その2)

プログラミングClojure 著者: Stuart Halloway, 川合史朗 Amazonで見る 目次 第1章 Getting Started 第2章 Clojureひとめぐり 第3章 ClojureからJavaを使う 第4章 シーケンスを使ったデータの統合 第5章 関数型プログラミング 第6章 並行プログラム 第7章 マクロ 第8章 マルチメソッド 第9章 現場のClojure やっと、最後まで読めた。 じっくり読むために、1歳半の子ををいろんな施設にあづけている時間に読んだので、それにかかった金額は1万円くらいか。 それに比べると、本の購入金額なんてあって無いようなもんだな… 独身とか学生の方々は時間のある今のうちにいろいろ好きなことをしておく事をオススメする。...

プログラミングClojureを読む(その1)

プログラミングClojure 著者: Stuart Halloway, 川合史朗 Amazonで見る 目次 第1章 Getting Started 第2章 Clojureひとめぐり 第3章 ClojureからJavaを使う 第4章 シーケンスを使ったデータの統合 第5章 関数型プログラミング 第6章 並行プログラム 第7章 マクロ 第8章 マルチメソッド 第9章 現場のClojure

LET OVER LAMBDA 読了

LET OVER LAMBDA Edition 1.0 著者: ダグ ホイト, Doug Hoyte, タイムインターメディアHOPプロジェクト Amazonで見る やっとひととおり読めた。休み休み読んで、結局半年くらいかかったのか。 『第6章 マクロの効率』だけはあまり興味が無かったので飛ばした。(どうも自分はイマイチ実行速度には興味が無いらしい) 目次 第1章 クロージャ 第2章 マクロの基礎 第3章 リードマクロ 第4章 プログラムするプログラム 第5章 アナフォリックマクロ 第6章 マクロの効率 第7章 Lispを動かすForthを動かすLisp

年末に読んだ本

年末、約2週間ほど完全に自由の身だった間に読んだ本。あー、この時間は天国だったなあ。 3冊の本のジャンルはバラバラだけど気にせずに…

『パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則』とRuby

Rubyコミュニティーの方々のプレゼンでたびたび紹介されていた本。やっと読了。 Ruby関連のイベントでこの本が紹介されるのは、XPの発展に貢献したメンバーがRubyのユーザーになって来ていることが原因らしい。 (SmalltalkとRubyの両方を使っている人が多い?) パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則 著者: 江渡 浩一郎 Amazonで見る

プログラミング言語Lua公式解説書

Programming in Lua プログラミング言語Lua公式解説書 著者: Roberto Ierusalimschy, 新丈 径 Amazonで見る プログラミング言語デザインの学習の足しになりそうなので1冊買っとこう。 プログラミング言語の作者自身が書いた本は貴重なので、見つけたらできるだけ買っときたいものだ。 時々、言語デザインのトレードオフについて書かれていることがある。 特に有用な情報としては、実際には採用しなかった案と、採用しなかった理由が書かれている場合だ。 そんなことは言語デザイナ本人しか知らないからねぇ。

最近読んだ本。(佐々木氏の本、他)

なかなかコンピュータをさわる時間はあまり無いけど、電車に乗っている時間が有るので本だけは読める。 というわけで最近読んだ本。 2011年新聞・テレビ消滅 (文春新書) 著者: 佐々木 俊尚 Amazonで見る ブログ論壇の誕生 (文春新書) 著者: 佐々木 俊尚 Amazonで見る

On Lisp読了

やっと読み終わった。 Amazonで見る 一回では理解できなかったので、『継続』の章や『オブジェクト指向Lisp』の章は2回以上は読んだ。 しかし、call/ccは使ったことないのでなかなかイメージしずらい。反対にCPS変換は実際に使っているので理解できた。 やっぱり、実際にプログラミングを続けながら、繰返し読むことが大事だな。 [Nendo]を開発しつつ、次は LET OVER LAMBDAに挑戦だ。 Amazonで見る

ラーメン屋 vs.マクドナルドを読む

ラーメン屋vs.マクドナルド―エコノミストが読み解く日米の深層 著者: 竹中 正治 Amazonで見る マスコミでよく喧伝されるような、日本人はアメリカ人に比べて創造性が無いとか、リスクを取りたがらないとかいうのは、日本人の気質の問題ではなく制度の問題だということを統計データを引きながら解説してくれる良書。 この本の結論としては日本が復活するためには、政治の力に期待するしかないということになっているが、もしそうだとしたらなかなか出口は見えないのではないか。 とりあえずは選挙に行こう。 そして、ミクロな視点では自分の得意分野にとことん投資し続けよう。

Let Over Lambda

まだ買っていないのだけれど… LET OVER LAMBDA Edition 1.0 著者: ダグ ホイト, Doug Hoyte, タイムインターメディアHOPプロジェクト Amazonで見る Amazonの商品説明より Let Over Lambdaは世にある中でも最も過激なコンピュータプログラミング書籍 の1つだ。基礎から始まり、最も高度な言語、すなわちCommon Lispの最も高度 な機能を説明する。トップ1%のプログラマだけがLispを使う。そして本書を理 解すれば、そのLispプログラマのトップ1%になるのだ。本書は、プログラムを 書くプログラムであるマクロに関するものだ。マクロこそが、Lispを世界で最 も偉大な言語たらしめているものなのだ。正しく使えば、驚くべき抽象化の技 法、プログラマの生産性、コードの効率、そして他所では耳にすることすらな いようなセキュリティをもたらしてくれる。マクロは、他の言語では全く不可 能なことを可能にしてくれるのだ。

トム・デマルコも誤りを認める

「測定できないものは制御できない」は誤りだった。– by Tom Demarco:An Agile Way:ITmedia オルタナティブ・ブログ この記事のなかで、例えば、GoogleEarch や Wikipedia といったソフトウェ アが、果たして計測と制御という管理で作られただろうか、と問うている。そ して、2つの種類のプロジェクトを例にし、

コードの世界 読了

まつもとゆきひろ コードの世界‾‾スーパー・プログラマになる14の思考法 Amazonで見る やっと全部読んだ。本当にすばらしい本。 これだけの内容が1人の人間の手で一冊にまとまっているというのは奇跡だとおもう。 Rubyの解説本では無いけれど、読み終わったころには、Rubyの設計思想や優位性が理解できているという副作用もある。 読後は、Rubyでプログラムが書きたくなるかも。 私もS式中毒にかかってなかったら、この本を読んだ後は、プライベートなコードもRubyを使うことになっただろう。

コードの世界

まつもとゆきひろ コードの世界‾‾スーパー・プログラマになる14の思考法 Amazonで見る 2章まで読んだ。本当にいい本です。オススメ。 オレ言語を作ったりしている人はたぶん買っているだろうけど、それ以外の人にも薦めるぞ。 2章まで読んだだけでも、なぜ、RubyにLispのようなmacroを導入しなかったのかを感じ取ることができる。 Lispのようなmacroで無限の柔軟性を手に入れたいのは一部の人だけで、もっと広く使われるためにはもう少しマイルドな代替手段を使って攻める必要があるという狙いがあるようだ。 たしかに、Rubyのmethod_missingの仕組みや、メタプログラミングの仕組みを使えばかなり読み書きしやすいDSLが作れる。 でも、個人的にはその仕組みが複数あったり、それぞれになんとなく固有の限界が見え隠れしたりして全容を理解するまでが、遠いという感じがある。でも、これは好みの問題か。 LisperはLispマクロの単純なルールで限界を突破するけれども、普通のひとにはたしかにコードをパッと見ただけで拒否反応を起こすのも現実なのは何度も経験している。 うーん。Rubyのバランス感覚はすばらしい。 でも、それをあえて崩してみるのも楽しいかなと思って作っているのが、[Nendo]というわけ。さてどんなものになるのやら。

GitをMacにインストールした

WEB+DB PRESSのGit特集を読んでGitを使ってみる気になった。 WEB+DB PRESS Vol.50 著者: WEB+DB PRESS編集部 Amazonで見る

日本のIT業界の未来は暗い。ならば個人として準備できることは?

『IT産業 再生の針路』 破壊的イノベーションの時代へ Amazonで見る SIer,ITソフト会社のビジネスモデル再構築のための『IT一番戦略の実践と理論』 Amazonで見る

『クラウド化する世界』を読んだ

クラウド化する世界 著者: ニコラス・G・カー, Nicholas Carr Amazonで見る 最近のGoogleとかMicrosoftとかAmazonのクラウドの未来が知りたくて読んでみた。 実は、具体的なGoogle App EngineとかAmazon S3の話題に触れられているのかと思ったが、もっと全体の大きな流れを鋭く捕えていて良い意味で裏切られた。 (要約は[kiyoka.一言要約]に書いたので内容に興味がある人はそちらも見ておいてもらえれば嬉しい)

Gauche Hacksの構成の参考になる本の目次を晒しておく

Gauche Hacksのネタを考える時の参考にしよう。 [book.toc.PHPHacks] [book.toc.PerlHacks] [book.toc.SQLHacks]

Kansai.pm勉強会参加予定

久々に、Kansai.pmに出席してみる予定。 イベント/第9回ミーティング告知 - Kansai.pm 今回は人数多いよ。 Kansai.pm第9回ミーティング参加登録 私は、HadoopとMooseの話に興味があるので参加するんだけど、 いつもより多いのは、やっぱり伊藤直也さん効果かな? 久しぶりにKtatさんにも会えそうだし楽しみ。

『海辺のカフカ』

久々に村上春樹の小説を読む。 村上春樹の小説はほとんど読んでいるはずだけど、カフカはまだだった。 ところで、こんなに村上春樹の文体は極端だったっけかと思う。どんどん村上春樹のモノマネみたいになっているような。 実際的にもプラグラマティカルにも。 Amazon商品 Amazonで見る

ウェブ時代 5つの定理を読む

ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く! 著者: 梅田望夫 Amazonで見る とにかく力をもらえる本だ。 プライベートな時間にコードを書くとか、デバッグするとか、いろんな事が面倒臭くなった時に読むと自然と力が湧いてくるんだよねぇ。 ロッキーのテーマを聞きながら腹筋すると軽々できる気がするのと同じ効果かも(笑)

「空気」の研究

日本人の気質について研究した本。 なぜ日本人が『空気』に支配されてしまうのかという事について、かなり踏みこんで解明しようとしている。 「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3)) 著者: 山本 七平 Amazonで見る

おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由: 中島 聡

おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由 著者: 中島 聡 Amazonで見る WindowsとInternet Explorerの設計者の中島 聡の本だ。ブログはLife is beautifulが有名だ。 かなりの部分、ブログからの記事と対談が占めるが、全体として一貫して『おもてなし』の重要性についての話が綴られている。 中島さんのブログにUser Experienceに対する日本語が思い浮かばないと書いたところ、次のようなコメントが入ったそうだ。 User Experienceは『おもてなし』だと思っています。 なるほど、いい訳語だと思う。 私も、この本の『おもてなし』がこれからの時代に成功するプロダクトの要になるという意見には、賛成。 でも簡単に真似できないのが、この『おもてなし』であることも確か。 YouTubeにも関連動画がある。こちらも面白い。 YouTube - 3.11 中島聡×海部美知トークイベント02:『おもてなしの経営学』執筆について

My Job Went To India オフショア時代のソフトウェア開発者サバイバルガイド

My Job Went To India オフショア時代のソフトウェア開発者サバイバルガイド Amazonで見る タイトルからすると、もっと危機感を煽る本だと思ったが、そんな事はない。 現実的なアドバイスが書かれた、いい本だった。 でも、ベンチャー気質の人にはちょっと物足りないだろうと思う。 梅田望夫のように『これから、ベンチャーや個人の力が強くなる』というような未来の話ではなく、現在の多数の人に当てはまる内容になっている。 なので、それなりに大きな組織でプログラマとして働いている人は向いているだろう。 読んだ後のインパクトは強くないが、まあ納得感はある。 でもなぁー、やっぱり何か物足りない。 変化はそんなになだらかなではない気がする。 未来はもっと激しく変化するんじゃないかと思っているので、それに答え切れてない。 これを手始めにもっと他の本も読んでみよう。

パラダイス鎖国

海部さんの本が出たので、早速買って読んだ。(後で、図書館に寄贈しときます) パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本 著者: 海部 美知 Amazonで見る 日本国内のエンジニアが冷遇される問題や、国内ビジネスの鎖国状態について以前から興味があったので 海部さんのブログを追っ掛けていた。 関連エントリはたぶんこのリストで全部だと思う。

2冊同時読み:スーパーコンピュータ開発関連

最近、同種の本を2冊同時に読む様にしている。 間を空けずに、同時に読むと、比較できて楽しい。 (1)スーパーコンピューターを20万円で創る (集英社新書 395G) 著者: 伊藤 智義 Amazonで見る (2) 未来を予測する技術 (ソフトバンク新書 46) 著者: 佐藤 哲也 Amazonで見る

2冊同時読み:日本の雇用システムとモチベーション関連

最近、同種の本を2冊同時に読む様にしている。 間を空けずに、同時に読むと、比較できて楽しい。 (1)若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書) 著者: 城 繁幸: 本 Amazonで見る (2)お金より名誉のモチベーション論 を刺激して人を動かす </a> </h3> 著者: 太田 肇: 本 Amazonで見る </div> </div> 有名な(1)より(2)のほうが、はるかに内容が上だ。 (2)を読むと、(1)が薄っぺらに思える。 (2)は日本人独特の屈折した承認欲求の心理からモチベーションを説明していて、非常に納得できる。 日本人コミュニティーのなかでは承認欲求がないかのように謙遜することが、実は最大の承認を得るための方法だと解説してある。なるほど。 それに比べて、残念ながら(1)では単に誰かを悪者にして愚痴っているだけに思う。 2冊同時読みは、1冊だけ読んだ時間に比べて、それぞれを客観的にちょっと引いた視点で読めるのでいい。 一つの意見を盲信する危険性が減る。おすすめの読みかただ。

『プロとアマの垣根』について

決断力 著者: 羽生 善治 Amazonで見る を読んで。 NHK プロフェッショナル 仕事の流儀では無いけれども、『プロとアマの垣根』について触れている。 以下第五障『才能とは、継続できる情熱である』より引用。 将棋の世界にかぎらず、今、プロとアマの垣根が低くなっている。 (略) プロらしさとは何か?と問われれば、私は、明らかにアマチュアとは違う特別なものを持っており、その力を、瞬間的ではなく持続できることだと思っている。 私が大事にしているのは、年間を通しての成績である。 (略) どの世界においても、大切なのは実力を維持することである。 そのためにモチベーションを持ち続けられる。 地位や肩書は、その結果としてあとについてくるものだ。 逆に考えてしまうと、どこかで行き詰まったり、いつか迷路にはまり込んでしまうのではないだろうか。 そういえば、Shiroさんも同じことを書かれていた気がする。以下引用。 プロとアマの違いは何だろうかと時々考えるのだけれど、ひとつ確実に言えるのは、プロはどんな場合でも仕事の質がある下限以上であることが期待されているということだ。 フィールドによっては、アマチュアがプロよりも良い仕事をする場合がある。 ただ、それは上のピークを見た場合。どんな人でも長く続けてれば波はあるもので、プロかどうかを分けるのは山の頂きではなく谷底の標高が一定の高さをクリアしていることではないかと思う。 納得。 持続するためには、仕事が好きでないといけないということがある。 しかし、好きなことでも続けてやっているとそうでもなくなってくるし、好きな対象も知らず知らずのうちに徐々にシフトしていく。 私は仕事ではそんなに超絶技巧は要求されないので(逆に言うと、チャレンジングな技術使用を許可されにくいので)、それだけやっているとモチベーションが維持できない。 そこで、プライベートでは自分が本当に面白いと思った技術で遊んだりしてバランスを取っている。 その遊びは、結果的に理論や概念の部分で、役に立ったことが多い。 そんな工夫をしながら仕事のパフォーマンス安定性とモチベーション維持を両立するのはプロとしての務めではないかと思う。...

『決断力 (角川oneテーマ21): 本: 羽生 善治』を読んで

読んだのはこの本。 決断力 (角川oneテーマ21) 著者: 羽生 善治: 本 Amazonで見る ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶかの梅田 望夫さんがよく羽生さんのことを書かれているのでその関連で読んでみた。 この本が書かれる前に、『高速道路論』という言いかたがされていたかどうかは不明だが、それに通じる話が沢山でてくる。 将棋に限らず、一生勉強すべき職業に就ている人は参考になるに違いない。プログラマも同じだと思っている。 ちょっと引用してみる。 第四章『「選ぶ」情報、「捨てる」情報』より 私は、今の時代は、いろいろなことが便利になり、近道が非常に増えた時代だと思っている。 何かをやろうと思った時に、さまざまな情報があり、安易な道、やさしい道が目の前に数多くある。 楽に進める環境も充実している。 昔は遠い、一本の道しかなかった。 略 しかし、遠まわりをすると目標に到達するのに時間はかかるだろうが、歩みの過程で思わぬ発見や出会いがあったりする。 略 自分の力で吸収した考える力とか未知の局面にであったときの対処の方法とか、さまざまな事を学べたと思っている。 私は、自ら努力せずに効率よくやろうとすると、身につくことが少ない気がしている。 近道思考で、簡単に手に入れたものは、もしかしたらメッキかもしれない。 メッキはすぐに剥げてしまうだろう。 最近関数型言語をやっていて、理論的側面が不足しているせいで、なかなか答えに辿りつけないことが多い。 手続き型プログラミングの世界では、騙し騙しコードを書くことができるが、関数型の場合はそうはいかないことがある。 モナドや、継続をベースとするAPIがあったりした場合、理論的背景が分かってないといくらドキュメントやソースコードを読んでも自然に分かったりしない。 毎日コツコツ勉強を続けて行くことで、『未知の局面』が来たときにも、解決方法が思いついたり、前に苦労してつかんだ理論が応用出来たりする。...

バベル17を読む

『バベル17』(Amazon.co.jp)を読んだ。 出版された時期を見るとかなり古く、1977年07月だそうだ。 私は図書館で借りて読んだが、ページが色褪せ、茶色がかっている。 自然言語を題材にしているせいかストーリーは全然古くなっていなくて驚く。 ただ、コンピューター言語への喩えとして『フォートランかアルゴルの様だ』というくだりを読むと、さすがに書かれた時期が分かって良い。 ネット上にわかりやすい書評 BABEL-17 を見つけた。興味を持った方は読んでみては?

『ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか』を読む

ボナンザは[Sumibi.org]と同じ機械学習を使った将棋ソフトウェア。 この本ではプロ将棋棋士の渡辺 明氏との対談もあって非常に面白い。 ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか (角川oneテーマ21 C 136) 著者: 保木 邦仁,渡辺 明: 本 Amazonで見る 保木さんの開発秘話の様子は、私にとってすごく親近感がわいた部分だった。 私が[Sumibi.org]を開発している最中に、SumibiがWikipediaの文章食って毎日賢くなって行くのを見て 驚き、興奮していた自分に重なる所が沢山ある。 自分が作ったものが自分の理解を超えて賢くなっていく様は見ていて本当にワクワクするものだ。 この本はそれが伝わってくる貴重な本だと思う。 渡辺 明氏のプロ将棋としての将棋との向き合いかたも純粋で心打たれる。 この本には二人の『Just for fun』が溢れていると思う。

『マーケティング10の大罪』再読

マーケティング10の大罪 著者: フィリップ・コトラー, 恩蔵 直人, 大川 修二 Amazonで見る 二回目流し読みしました。 自分のためにも十戒をメモ。本書曰く、壁に掲げておけとな。 これは、オープンソースプロジェクトでも実践可能なのでは。 というより、ビジネスになる前のオープンソースプロジェクトであっても、マーケティングは必要だと思います。 フィリップ・コトラー:マーケティング10の大罪 マーケティングを通じて高い生産性と収益性を実現するための十戒 市場を細分化し、最も好ましいセグメントを選択したうえで、各セグメントにおいて確固たる地位を築くべし。 顧客のニーズ、知覚、選好、行動を明確に把握し、すべての関係者が顧客への奉仕と顧客満足のために邁進するよう動機づけよ。 主要な競合他社の動向を把握し、相手の強みと弱みを把握せよ。 関係者の中からパートナーとなるべき相手を見出し、手厚く扱うべし。 機会を見出し、機会に優先順位をつけ、最も優れた機会を選択するためのシステムを構築せよ。 マーケティング計画を策定するためのシステムを管理し、長期的にも短期的にも優れた計画を立案せよ。 製品ミックスならびにサービス・ミックスを厳しく管理せよ。 もっとも費用対効果に優れたコミュニケーション・ツールとプロモーション・ツールを活用して強力なブランドを構築せよ。 企業はマーケティング部門にリーダーシップを発揮させ、マーケティング部門と他部門がチームとして行動するように働きかけよ。 競争優位性の源泉となるテクノロジーを継続的に導入せよ。

『考える方法―解決の思考・創造の思考・思考なき思考』を読む

ゴールデンウィークに読みました。Amazonランキングで見てもあまり売れていないため、あまり知られていないと思いますが、いい本なので紹介します。ちなみに著者は、『負のデザイン』を提唱している森本武氏です。 『考える』ことについて、ありとあらゆる方向から、ノウハウや技術、さらには人間の思考の限界、思考なき思考まで分かりやすい文体で綴られています。思考なき思考の章に至っては、宗教的とも哲学的とも思える心理描写でありながら宗教を肯定しない希有な本です。 創造的な仕事の中に喜びを感じる人、創造的な人を目指す人に読んでほしい本です。

『デザイニング・インターフェース』を読む

デザイニング・インターフェース ―パターンによる実践的インタラクションデザイン 著者: Jenifer Tidwell, ソシオメディア株式会社, 浅野 紀予 Amazonで見る 第二章だけでも読む価値があります。 特に、有名サイトがそうなっているからという理由で漠然とユーザーインターフェースを決めている人には読んで頂きたいです。 アプローチが全然変わると思います。 この本の良いところは、各ユーザーインターフェースのデザインパターンになっており、各パターンには、そのパターンを選択した場合に予想されるユーザーの心理状況や選択するメリットなどが細かく書かれているところです。 ちなみに、私は図書館に買ってもらい、日本語で読みました。 次にユーザーインターフェースを検討する時は、Safari Bookshelfで参照するという作戦です。

On Lispを買う

野田開さん出版おめでとうございます。 買いましたよ。 Amazonで見る 出版前に誤字脱字修正パッチを野田さんにお送りさせて頂いたりしたので思い入れがある本です。 製本された物を手に取るとなんだか嬉しいです。 後1/3ほど読んでいないのでじっくり読みたいと思います。

個人の中のイノベーションのジレンマ

前回の続きで『イノベーションのジレンマ』の応用編です。 イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき 著者: クレイトン・クリステンセン, 玉田 俊平太, 伊豆原 弓 Amazonで見る これを読んでいて、これは個人の中にも同様のジレンマが存在するのでは無いかと思うようになったので書いておきます。 うまくまとめられるか自信がありませんが。 『優秀な人が、なぜ突然破壊的技術が必要なプロジェクトにおいて、その優秀さ故、見当違いのデザインをしてしまうのか。』 『イノベーションのジレンマ』の話は、個人のリソース割当問題と考えると、個人にも適用できるコンセプトなんでは無いのでしょうか。 ここでは、リソースとは個人がスキルアップに使える時間と考えてください。 まず、優秀な技術者は顧客の要望する技術、つまり市場価値の高い技術を習得する事に一番時間を使ってきたはずです。またそれが正しいとされています。 そして、どんどん多くの顧客に頼られる技術者となっていきます。やがてそれが連鎖して仕事のリピート率は上がり、その顧客と技術者の関係は強固に成っていきます。 当然、その関係が強固になればなるほど、信頼関係も大きくなり、ビジネス的な金額も大きくなるため良好なサイクルが形成されます。理想的なWin&Winの関係です。 その結果、より要望にあった技術を習得するモチベーションが上がり、個人はよりブラッシュアップを続けて行きます。 供に成長でき、どこから見ても問題は無さそうに思えます。 それ以外の、これまでの延長線とは違う破壊的技術への備えは重きを置かれる事はありません。 しかし、技術者として長期的に見た場合、これが正しいと言えるかは疑問が残ります。 それがこのエントリーのテーマです。 ここで言う破壊的技術とは、オープンソースのミドルウェアやライトウェイトな言語環境などをイメージしていただけるといい思います。 全てを作りこむのではなく、これらをまるでテコの原理のように利用して、問題を自分の脳味噌に入る範囲、自分の使える時間の範囲に縮小します。 しかし、問題なのはこの技術を習得するには時間がかかるため、要望されてから習得するようでは間にあいません。 日頃顧客から信頼され、優秀と思われているが故にそれが仇となってしまいます。 テコを使わずとも解決できる場合は多いし、成功してきたはずです。 しかし、それがある一定の臨界点を越えると完全に問題に直面したり、ライバルに出し抜かれます。 ライバルから見ると優秀かも知れないけれど、過剰品質なものができ、しかも一番重要な『柔軟性』が失われた物になります。 これは、品質の定義が変わってしまった市場では完全に出し抜かれているのに、本人たちはその古い定義の上での優秀さで目が曇ってしまい、失敗した事に気づくのに遅れます。...

『イノベーションのジレンマ−技術革新が巨大企業を滅ぼすとき』を読む

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき 著者: クレイトン・クリステンセン, 玉田 俊平太, 伊豆原 弓 Amazonで見る 『顧客の意見に熱心に耳を傾け、新技術への投資を積極的に行い、常に高品質の製品やサービスを提供している業界トップの優良企業。ところが、その優れた経営のために失敗を招き、トップの地位を失ってしまう。』 その理論を実証して見せてくれる本です。 一見逆説的なこのコンセプトなのですが、読み進むうちに納得する、というより、結構心当たりがあるぞという思いにさせられます。 もしこの理論が本当なら、意識して避けなければならない事象です。 私は数年前から、いかにイノベーションを継続的に生み出すかという事に興味があって、『ドラッカー』の本なども読んでいますが、私と同じ興味をお持ちの方は読んでみてはいかがでしょうか。 ドラッカリアンの人にもこんな補足的な視点があるということで、いい刺激になるのではないでしょうか。

『神は沈黙せず』読了

読了しました。なるべくネタバレしないように書きます。 昔、人口生命に興味を持って、GAとか使って色々やっていたことが懐かしくなりました。 もういちどやってみようかなと思わせるSF小説です。 筋金入りのリチャード・ドーキンスファンにはオススメです。 これ以上は言えません。小飼弾さんもおっしゃるように、読んどいて損はないSFです。 神は沈黙せず〈上〉 (角川文庫) 著者: 山本 弘 Amazonで見る 神は沈黙せず〈下〉 (角川文庫) 著者: 山本 弘 Amazonで見る

『フラット化する世界(上)』を読む

フラット化する世界(上) 著者: トーマス・フリードマン Amazonで見る 最初は『そうか、世界のアウトソーシングの現実はこんなに進んでいるんだな』と思って読んでいたんです。もうSF気分で楽しく読んでおりました。 しかし、読み進むに従って、ここまで進んでいるとは認めたく無くなって来ます。一種の恐怖ですね。 最近になって少し前に出版された近未来的SFに書かれた内容が一部実現していたりして、本当に技術の進歩が速い時代だなーと思い知らされます。 (携帯電話でGPS・テレビ電話とかね。 ネットフォースではウァージルと呼ばれていましたね。) 逆説的ですが、だから近未来的SFが面白いのかも知れません。 私達は長生きしなくても技術の進展が面白い様に感じ取れる時代に生きています。しかし、だからこそこの変化の激しい時代にどうやって楽しく生きるかという方が重要になってきている気がします。 うかうかしていると、変化を楽しむ余裕も無く、逆に変化に押しつぶされる立場になってしまう可能性が大きいのです。 手遅れになってから右往左往しないで済む様に、常に創造的な仕事ができるレベルにスキルアップしないといけないということを教えてくれる本です。 人生は楽しむには短かすぎ、苦しむには長すぎます。 あなたはこの本を読んでエキサイトできる人ですか?それとも恐怖を感じる人ですか? 上巻には下巻への続きとなる章が最後に設けてあるのですが、それを読むと、ちゃんと準備すればフラット化の波は別段恐れることは無さそうに思えます。 また下巻を読んだら感想を書きます。(3ヶ月後ですけどね^_^;)

SF小説もたまにはいいかも

図書館で予約していたSF小説が届きました。 神は沈黙せず 著者: 山本 弘 Amazonで見る 最近、予約本が大量に届いて大変です。 本を沢山読んでいるので、プログラミングをあまりしない日が続きます。(本当は色々やりたいのですが…) 昔は大量にSF小説を読んだものです。 意外とSFとプログラミングは関係ないと思われる方もいらっしゃると思いますが、突拍子も無いアイデアを思いつく為にはある程度読んでおく必要が有るのかも知れません。 SF小説の中にはかなり妄想的な話が多いですが、技術の進歩が早い現代に於いては、数年もすれば『あながち妄想ではなかったのね。』というような事もあります。 SF小説に出てくる人々の生活をユースケースとして利用する面白い物を思いつくかも。 そんなわけで少しの間、読書とブログが中心の生活が続く予定です。

『グーグル - Google 既存のビジネスを破壊する』

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書 (501) Amazonで見る を読みました。 いろんな所で書評されているので、あまり書く必要は無いのかも知れませんが… この本では、どんな業界が破壊されてどんな業界が生まれるか事例を挙げて説明されています。 結局、大企業と個人の力が検索エンジンの力によってフラット化され、同じ土俵で戦える時代が来たということが説明されています。 それによって、当然良い影響を受ける人と悪い影響を受ける人が出てくる。 Googleはその速度を速めて、既存のビジネス(特に広告収入で成立っている既存メディアなど)に対して兵糧攻めを浴びせるという戦略なのですね。 最初から最後まで一般の人にも分かる言葉で書かれているのが、好感が持てました。 エンジニアでない方も安心して読めます。 さあ、個人としてはどう生きるべきなのか。気になるので今各所で引用されている『フラット化する世界』も読む予定です。 フラット化する世界(上) 著者: トーマス・フリードマン, 伏見 威蕃 Amazonで見る

『負のデザイナー』憲章

負のデザイン: 森本 武を図書館に返却しちゃうので、『負のデザイナー』憲章(心得みたいなもの)を書いておきます。 この憲章に従えば自動的に多くの人に使われるソフトウェアができるわけではないのですが、私がデザインで迷った時にはこれに従うつもりです。 特にプライベートで作るソフトウェアでは開発リソースも限られるので、開発者とユーザーの両方を幸せにするにはよい戦略だと思います。 Joel on Softwareの『シンプルさ』に反対意見の記事がありますが、この記事ではその肥大化した機能の『取り除きかた』の上手さには言及していません。 それとは、気づかれないように取り除く方法を学べばみんな幸せになれると思います。機能を削って我慢するのではなく、同じことをシンプルなやりかたで置き換えたりする。マイナスハックですね。

負のデザイン: 森本 武

この本はすばらしいです。 この本は過去の私の記事kiyoka日記:デザインは引き算にて、ヤマケンさんに教えてもらった本です。ヤマケンさんありがとうございます。 あまりに素晴らしいので引用させて頂きます。

『算法少女』を読む

算法少女 (ちくま学芸文庫) 著者: 遠藤 寛子 Amazonで見る は1973年に出版された本ですが、オープンソースのエッセンスを伝える良い本だと思います。 この本を読むと、なぜオープンソースプログラマはコードを書きつづけるのか、という理由が説明ができるんじゃないかと思います。 ちょっと算法(数学)とは違うかも知れませんが、十分共通する部分があると思います。 最近復刊した様ですし、一度読んでみて下さい。さわやかな読了感があります。私は図書館で1973年のオリジナル(ハードカバー)のやつを借りて読みました。 レビューや、復刊した経緯は[1]や[2]で読めます。

テクノロジストの条件を読む

この本の主題は生産性を上げる為には、良い問題設定を行う必要がある。という事だと思います。 当たりまえの物を当たりまえの方法で作る時代は終わり、何を作るか、変えるか、組合せるかということを模索していく必要があります。 イノベーションを継続して発生させる方法を確立するしかありません。そうしないと、発展途上国に生産性の面で追いつかれます。 この本での生産性とは、狭義の生産性、つまり単に同じ物を作った場合の生産性の事を行っているわけではありません。 広義の生産性、つまり何を行い、何を行わないかという問題設定も含めての生産性です。 但し、どれが良い問題設定だったのかというのは、初期段階で予想することは難しく、ある程度試行錯誤を行った後でしか分かりません。 なので、たくさんの種を蒔いてその中から芽の出そうな物を取捨選択する必要があります。 このような活動が出来ていない企業はやがて、発展途上国の爆発的な成長の中で追いつかれてしまいます。世界はフラット化して行きます。 最近、私は本当に危機感を持っています。人事では無いなと感じています。 Amazon商品 Amazonで見る

『大前研一のアントレプレナー育成講座』を読む

大前研一のアントレプレナー育成講座―アタッカーズ・ビジネススクール〈Part5〉 著者: アタッカーズビジネススクール Amazonで見る 第3章の『アントレプレナー・マーケティング』- 事業の核心に迫る分析力 - が一番役に立ちそうです。 この章を書かれたのは株式会社ユニバースの小川政信さんという方です。 マーケティングを軽く見てはいけなくて、製品開発の全ての大元だということが分かります。マーケティングという言葉は市場調査やプロモーション活動だけというように狭義のマーケティングの意味で捉えられることが多いですが、それは間違いです。(コトラーの本にも繰り返し書かれています。) この本では、『顧客に取っての価値の見極め』の手法を細かく解説しています。 コトラーの本などを読んでもこのように具体的には書いていなかったと記憶しています。 顧客は何に価値を認めるのか?その価値にいくら対価を払うのか? へえ、そういうことができるのかと思った事としては、商品の魅力を様々な『要素』に分解して各要素がどれだけ魅力的なのか見極める方法があるということです。 この本ではその『コンジョイント分析』という手法をスターバックスコーヒーの日本展開を例にして解説されています。 さらには、この分析結果で、例えば『コーヒーの美味さ』が重要となった場合、そのコーヒーの美味さとは何かを無意識レベルまで知らないと意味のある仕事はできないと説いています。 また、アサヒスーパードライの成功事例では味覚が良いがうまいビールというわけでもないという形で紹介されています。

『ザ・キャッシュマシーン』を読む

ザ・キャッシュマシーン 著者: リチャード・クラフォルツ, アレックス・クラークマン, 三本木 亮 Amazonで見る 『ザ・キャッシュマシーン』を読みました。 TOC(制約条件理論)の本を読んだのはこれで4冊目です。 このシリーズの本で出てくる『思考プロセス』で使う対立点のグラフは現実の問題に一度使って見たくて仕方ありません。 普段のソフトウェアの設計や仕様決めに使えるんじゃないかと。 こういう小説風になっているビジネス書は、テーマになっているソリューションを使ってあまりにも問題を簡単に解いてしまうので、そのソリューションの適用可能範囲の限界が見えにくいという問題があります。 要は良いことばかりが書いてあって、ソリューションの使用上の注意点がほとんど書かれていないのです。 ということで今度は、小説形式でない解説書である『利益を最大化するTOC意思決定プロセス』を読み始めています。 ゴールドラット博士のコストに縛られるな! 利益を最大化するTOC意思決定プロセス 著者: エリヤフ・ゴールドラット, 村上 悟, 三本木 亮 Amazonで見る

入門Haskell

Anthyの開発者のProxyさんの強いススメに従って、Haskellを習得すべく『入門Haskell』を読み始めました。 新しい言語を勉強するのはいつも楽しいです。 Amazonで見る 言語を勉強する理由として、新しい概念を習得できるということが大きいです。 逆に、新しい概念や考え方を学べない言語は勉強する価値がありません。(既にあるソースコードを改変する場合は言語を選べませんが…) Perl,Python,Ruby,PHP等は、何れか一つを深く使えればよく、次はLispやHaskellなど全く違ったスタイルの言語を勉強するほうが良いと思っています。 さらには、実際に本を読むだけでなく新しい言語でそれなりに使えるソフトウェアを開発してみるのが一番理解が早いと思います。 さて、Haskellで何をつくってみようかな。1日程度でできるものが良いですね。

ANSI Common Lisp を読む

連休中たっぷり時間があったので、『ANSI Common Lisp』を読みました。 読んでみて、Gaucheのライブラリの多くが、この Common Lisp由来であることが分かりました。 Amazonで見る 実用プログラムを書く上で必要な関数が惜しげもなくGaucheに輸入されています。 そんなわけで、Gaucheは実用プログラムが書きやすいのでしょうね。 この本を読んで、もっとマクロを活用したりして、Sumibiエンジンをもっと読みやすくできると思ったので、さっそくリファクタリングしてみるつもりです。 この本は、2年前くらいに買ったまま,読まずに置いていたものです。(買った当時は難しくて、途中で放置していました。 ) 今回久しぶりに読んでみて、特に詰まる所も無かったので、自分のLisperレベルが上ったかも!と喜んでいます。 Common Lispの本ですが、Gaucheのプログラミングにもそのまま通用する内容が沢山書かれていますので、Gaucheを始めようと思っている人にもオススメです。 追記:この方も書いていらっしゃいますが、この本を読むとLispの処理系を作ってみたくなりますよね。そんな時間はありませんが…

ウェブ進化論

を読みました。 Amazonで見る 僕の日頃からの想いを代弁してくれている本だと思います。すばらしい。 個人的に気になったキーワードを列挙すると『Web 2.0』『ブログ』『ロングテール』『チープ革命』『オープンソース』『情報発電所』『(ネットの)こちら側とあちら側』『組織と個とブログ』です。 これらのキーワードがうまく整理されて説明されています。 本当にいろんな方に読んで頂きたいです。 普段ネットに出かける時間が多い人は当然読まれるでしょうが、それ以外の方にも読んで頂きたいです。朝日新聞に大きな広告が出るそうなのでテレビ等のメディアにも取り上げられるといっきに認知度があがるのでしょうね。 特にオープンソースに関わっている方、ブログを書いていらっしゃる方はこれを土台にして議論が展開されていく可能性が高いので読まないわけには行かないでしょう。 僕は普段から個人的に『Web 2.0』『ブログ』『チープ革命』『オープンソース』等の進歩に恩恵を受けて生活しているので、これからの世の中がこの本の様に止められない大きな動きになるのか早く知りたい所です。 とにかく僕は自分の今やっている事の意味を再確認できたという意味で貴重な読書体験でありました。

『図解 実戦マーケティング戦略』を読む

図解 実戦マーケティング戦略 著者: 佐藤 義典 Amazonで見る 近所の中古本屋で買いました。 あまり期待せずに読んだのですがなかなか参考になりました。(但し、買う価値あると思ったので買ったのですが。) 個人サイト等のマーケティングにこの本のツールを使えば、分かりやすく役に立つサイトを作れそうです。 特に、ポジショニングや伝わるメッセージの組み立て方など、思考ツールを使わないと答えにたどりつきにくい問題を分かりやすく解説しています。 この本は戦略BASiCSという思考ツールを丁寧に紹介するという内容になっており、後は実際に使ってみてくださいというものです。 『実戦マーケティング戦略』というタイトルのとおり実戦で使ってみようと思います。 まずはトレーニングとして新サービスに適用してみます。

コトラーのマーケティングの本を読了

読了といっても、自分に必要な部分だけです。なにせ900ページ弱もあるので。実質ページ数でいうと3分の1程度しか読んでいません。 コトラーのマーケティング本は巨大組織におけるマーケティングの実践方法について書かれているように思えます。 僕の様に巨大企業ではない職場で働いていて、しかもマーケティングの勉強は自分の趣味であるオープンソースソフトウェア開発に応用出来ないかというところから始まっているので、あまりにもスケールが違いすぎる章が多いです。 マーケティング原理 第9版―基礎理論から実践戦略まで 著者: フィリップ コトラー, ゲイリー アームストロング, Philip Kotler, Gary Armstrong, 和田 充夫 Amazonで見る しかし、巷の和書のマーケティング本だけを読んでいては体系立ってマーケティングを理解できないので、あわせて読むと良いでしょう。 コトラーの本で一番良い所は、丁寧に言葉の定義をしながら進んでいく所です。理解が明確になり、マーケティング本でよくあるような曖昧な例え話で終わっていません。 また、実例が豊富で読んでいても楽しいです。中を開けて見るまで信じられないでしょうがコラム等が沢山あり楽しいです。 おすすめの一冊です。 他にも、個人スケールにあった本も読んだのでそれも後日紹介します。

コトラーのマーケティングの本

僕は、時々マーケティングの本を読みます。 単純に技術的な興味だけでオープンソースを作るというのも楽しさ半減だということが最近わかってきたからです。 趣味でやっているといえども技術的に面白いだけでなく、世の中の役に立つものを作って共有したいという想いが強くなっています。 特に、今Sumibi.orgというWebサイトで世の中の役に立つサービスを提供し、沢山のユーザーさんに利用して頂いているので、マーケティングを本だけでなく実体験として勉強できる環境があります。 僕はこれまでオープンソースソフトウェアをコミュニティーで開発しいろんな凄腕のプログラマからアドバイスをもらう体験してきました。 今後は、生活必需品としてサービスを利用する人と一緒にさらに経験を積んでいきたいと思っています。 マーケティング原理 第9版―基礎理論から実践戦略まで 著者: フィリップ コトラー, ゲイリー アームストロング, Philip Kotler, Gary Armstrong, 和田 充夫 Amazonで見る

『検索エンジン戦争』を読む

検索エンジン戦争 著者: ジェフ・ルート, 佐々木 俊尚 Amazonで見る 図書館に行くと新刊の棚に置いてあったので、読んでみました。最近のサーチエンジンの開発元は買収につぐ買収でサーチエンジンと開発元の関係がさっぱり追えてなかったのですが、この本でやっと把握できました。よくまとまっています。 また、なぜmsn,yahoo(もちろんgoogleも)が検索エンジンを自前で作って戦おうとするのかもわかりました。結局のところ、現在はWebの入り口は全て検索エンジンになってしまっているので、そこを押さえてしまった者が全てを手にするというわけですね。 そういえば、僕も最近ブックマークはあまり使わずに、’nikkei’とか’apple’とか ‘cnn’ とかで検索して目的のサイトに行きます。まして、URLを直接打ち込んでサイトに行くなんてことはもう誰もやらないでしょうね。 この本を読みながら広告ビジネスとSumibi.orgを組み合わせて考えていくといろいろ面白いことが思いつくのですが、あまりやると暗黒面に落ちて行きそうなので、オープンソースコミュニティーにそっぽを向かれるようなことにならないように抑えるつもりです。実験的な、又はネタ的なものならいいでしょうけどね。 フォースの力をむやみに使ってはいけません。オープンソースの力は信じて使っていきますけどね。

[自然言語処理ことはじめ―言葉を覚え会話のできるコンピュータ』を何度も読み返す

自然言語処理ことはじめ―言葉を覚え会話のできるコンピュータ 著者: 荒木 健治 Amazonで見る 自然言語処理の本なのですが難しい本ではありません。専門家でなくてもわかりやすいように書いてあります。 しかも、この本は最初から最後まで一貫して夢があって楽しいので、何度も読み返してしまいます。 これから、自然言語処理をやってみようと考えている方は、まずこの本でワクワクしてからスタートすることをお勧めします。

『ランチェスター戦略「弱者逆転」の法則』を読む

ランチェスター戦略「弱者逆転」の法則 著者: 福永 雅文 Amazonで見る 僕の回りではマーケティング関連の本を沢山持っている人がいるので、オススメの本を借りて読んでいっています。 確かにこの本はオススメです。シェアナンバーワンと二位以下で取るべき戦略が違うというのは非情に納得できます。 オープンソースソフトでも何でもいいんですが、これから何かを世の中に出してできるだけ反応を得たいと思っている人は一読です。 僕もいままで漠然と自分の作りたい or 使いたいソフトウェアをオープンソースとして作っていましたが、今では次の一手を考える時にこの本の基本戦略も考えるようになりました。 [Sumibi]で言うと日本語変換全体でのユーザシェアでナンバーワンは取れないのは明白なので、ニッチな世界でナンバーワンに近づける様に、今はどんどん差別化する段階だということになります。

『パターン認識と学習の統計学―新しい概念と手法』を読む

『パターン認識と学習の統計学―新しい概念と手法』を読む パターン認識と学習の統計学―新しい概念と手法 統計科学のフロンティア 6 著者: 甘利 俊一, 麻生 英樹, 津田 宏治, 村田 昇 Amazonで見る 実際はゴールデンウィークにマーケティングの本といっしょに読みましたが、今頃書いています。 結論からいうと今開発中のSumibiの役に立ちそうなアイデア・手法は載っていませんでした。 この本に書いてある内容は、主に『学習データが少ない場合にどうやってパターン認識の性能を上げるか』ということに重点が置かれています。 一番の収穫は『学習データが沢山ある場合は別段工夫しなくてもある程度性能が出る』という事が分かったことです。 といっても、僕の知らない統計的学習の手法がたくさん紹介されていて面白かったです。 Sumibi の場合は力技アプローチを採用しているので、ある程度、変換性能が出るという事でしょう。 ところで、マーケティングの本と一緒に読むとなんか不思議な感じがします。 一見、共通点が無さそうな気がしますが、実はどちらも人間の無意識を扱うという点で共通点があります。 マーケティングは人間の無意識を解明し、人間の欲しいモノを作るというテーマですし、パターン認識の方は人間が無意識で行っている事を解明し機械にやらせるというのがテーマです。 最近、僕は無意識の解明・最大限の利用というテーマに興味があるようです。

『心脳マーケティング』、『コトラーのマーケティング・コンセプト』を読む

マーケティングの本です。ゴールデンウィーク中に読みました。 僕はあまりマーケティングの本を読んだことがないので、他のマーケティングの本と比べた感想は書けませんが、次のようなことはこの本を読むまで考えもしませんでした。いわれてみれば自分の経験と照らし合わせると納得できます。 以下第2章の概要の引用です。 心脳マーケティング 顧客の無意識を解き明かす Harvard Business School Press 著者: ジェラルド・ザルトマン, 藤川 佳則, 阿久津 聡 Amazonで見る 多くの読者が驚くべき事実に直面することだろう。たとえば、消費者の思考内 容の95%が無意識のうちに起こっているという事実や、その思考内容の多くは メタファーを通じて掘り起こすことが可能であること、マーケターが無意識の うちに考えていることが、意識して考えていることと同様に、消費者の考え方 に影響を及ぼすこと、などである。 この本に書いてある、『我々の認知活動のまさに95%を越える部分が無意識のうちにおこなわれている。』ということが本当なら、ユーザーが本当に欲しいソフトウェアを作るためには、マーケティングを抜きではかなりムダの多い活動をしているということになるのでしょう。むしろ、ユーザーが本当に欲しいものを作る方法がマーケティングということでしょうか。 フィリップ・コトラーの『コトラーのマーケティング・コンセプト』の序文にも同様の説明があるので、引用しておきます。 コトラーのマーケティング・コンセプト 著者: フィリップ・コトラー, 大川 修二, 恩藏 直人...

リチャード ドーキンスの『遺伝子の川』を読む

遺伝子の川 (サイエンス・マスターズ) 著者: リチャード ドーキンス, Richard Dawkins, 垂水 雄二 Amazonで見る 僕はリチャード・ドーキンスのファンです。今この本を図書館で借りてきて読んでいます。 この本で知った一番の驚きは、動物の神経を通る情報がアナログ量ではなくパルスであるという事です。つまりデジタルという事です。 だから脳味噌から腕の先まで2000回の信号の中継機によって再増幅があっても情報が劣化しないという訳です。 キリンの首はあんなに長いけど、ちゃんと情報が正確に伝達されているのだろうかと思っていました。これで謎が解けました。 DNAも結局デジタル(4進法の数値データ)だし、僕等はデジタルで過去と繋がっているのですね。 でも、この本で『ブートストラップ』のことを『ブーストラップ』と書いてあるのが気になった。誤植ですか? それにしても、10回以上この間違いが繰返されていると読むときのリズムが狂うんですけどね。 でも、この本古いけどほんとに素人にもわかりやすく書かれています。

デッドラインを読む

デッドライン―ソフト開発を成功に導く101の法則 著者: トム デマルコ, Tom DeMarco, 伊豆原 弓: 本 Amazonで見る 内容については結構楽しめました。少し簡単すぎるほど、鮮かに問題が解決してしまうところがいくつもあって、あんまり苦労らしい苦労が無い物語になっている。なので、小説としてはちょっと物足りない部分はある。もうちょっと「ザ・ゴール」のように、成功するまで多難な感じが欲しかったが、ノウハウ本として考えるとこれでいいのかもしれない。どちらにしてもデマルコらしい内容なので、デマルコファンは一読をお勧めする。

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