『誰のためのデザイン?』を読む
読み終わりました。 1990年に出版された本なんですが、古さを感じない本です。 マウスの説明とかがあったり、Internetがこのまま広がれば、データが増えつづけてほしい物が見付けだせない悪夢の時代が来ると予言されています。Googleなんてものが登場する前の本ですので。それ以外は全く古くなっていません。 この本を読むと、いかに世の中の電化製品や電気のスイッチなどのデザイナがユーザビリティをないがしろにしているかを思い知らされます。 この著書で問題提起された後も、世界は良くなっていないばかりか逆に悪い方向に向かっている気がします。 近年の家電に内蔵されているコンピュータの性能は上がり続け、さらに開発言語も生産性が上がり続けています。その結果、簡単に機能てんこもりの製品が出来てしまいます。 挙句の果てに、簡単なことも簡単にできない、マニュアルを見てもよく分からないというような事態が日常茶飯事です。 この本をじっくり読んで、丁寧にユーザービリティの高いものを作るだけで一歩抜きんでたものができそうだと感じる方も多いはず。 さて、ユーザビリティが高い製品が評価される時代はやってくるのでしょうか。