富豪的プログラミング
最近はコンピューターのCPUとメモリ容量が大きくなったせいで昔とは違うプログラミングスタイルが主流になりつつあります。 それは、富豪的プログラミングと呼ばれるスタイルです。 経済的に富豪で無くても、コンピュータープログラミングの世界に限って言えば、誰もが富豪になれます。ケチケチせずに富豪になってしまいましょう。
富豪的プログラミング プログラマというものは、つい昔の癖で効率的なプログラムを工夫したり資源 を節約したりしようとしがちですが、ユーザインタフェースのプログラムを開 発するときにはこれが裏目に出ることもあります。 というのも、ユーザインタフェースのプログラムでは機械の効率よりも使い勝 手が優先されるべきですし、プロトタイプの作成とその評価/改良のサイクル を数多く繰り返す必要があるのですが、計算機資源を節約しようとするとこれ らの条件が後回しになりがちだからです。 これを解決するのが富豪的プログラミングです。以下のような富豪的プログラ ミングを行なえばこのような問題は起こりません。
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メモリや実行効率を気にしないでお気楽にプログラムを作る 効率を重視したプログラムは作るのが大変ですし、ちゃんと動かすにはデバッ グも大変です。富豪的プログラミングでは一番単純で短いアルゴリズムを使い ます。
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条件が変わる度にすべての計算や表示を行なう 再表示が必要な場所だけ書き直ししたり、出力のバッファリングをしたりする 貧乏性な工夫はバグのもとになるので行なわず、条件が変わる度に計算を再実 行したり全体を書き直したりします。
富豪的プログラミングでは現在の状態を記憶しておく必要が少なくなるのでプ ログラムが短く、バグを含みにくくなります。また、ユーザが何か操作を行な う度にシステムがすぐに反応するので、直感的操作が可能になります。
Sumibi.orgもかなり富豪的な計算をしています。本来ならば、難しいコーディングをすればリダクションできる計算も、シンプルになるという理由だけで二度以上計算している部分もあります。 そうすることで、数式をプログラムに展開せずにそのまま記述できています。 これで、小難しいバグを何個かは回避できているんではないかと思っています。 そして、その浮いた時間をもっとクリエイティブな部分に投資します。 これぞ富豪的プログラミングの醍醐味です。